「弁護士」と「探偵」、各々を思い浮かべた時、その印象はいかがでしょうか? 映画やドラマや小説などの物語中では、弁護士は凛として法廷に立ち、依頼人のために正々堂々と闘う姿がよく描かれています。一方、探偵はというと、少し裏ぶれたビルの一室で事務所を構え、コソコソと何かを嗅ぎ回るような「アウトロー」的なイメージで描かれることが多いですよね。
そのように、両極端にも思える弁護士と探偵ですが、実は、仕事で協力させていただく事も多いのです。
例えば、弁護士が浮気相談を受けたとします。その場合、弁護士は浮気相手への慰謝料請求等の手続き、もしくは、パートナーとの離婚調停や裁判の準備を進めると考えられますが、その際に必要となるのが、パートナーが実際に浮気をしている証拠です。
他にも、詐欺被害、ストーカーによる被害、SNSでの誹謗中傷、社内横領など、弁護士が対応する案件の多くは、依頼人の被害を証明し、立場を有利にするためのもので、そのためには「証拠」が必要になります。
しかしながら、証拠を掴むために実施する調査には、時間と手間を要するものも多く、案件によっては長い時間、特定の場所に張り込み、特定の人物の行動を何日にもわたって確認する必要が出てくる場合があります。
その時に、お役に立てるのが探偵なのです! もちろん、弁護士が自ら調査をする場合もありますが、時間的な制限と、抱えている仕事量との兼ね合いとで効率性を考えた場合、証拠収集のための調査を、外部に依頼すること選ぶ弁護士も少なくありません。
弁護士から証拠収集の調査依頼を受けた探偵は、秘密裏に調査を進め、コツコツと証拠を集めます。時には、何週間も1人の人物の行動を調査するために「張込み」や「尾行」を実施し、何日も机の前にへばりついて、膨大な情報やデーターを照合したり、新たな情報を得るために、電話での確認調査や、特定の地域に住む住人への「聞き込み調査」を実施したりします。
そうして得た証拠を、探偵は弁護士に提供し、役立ててもらうのです。
また逆に、時には探偵の方が、弁護士に仕事を紹介できる場合もあります。 例えば、探偵の方に相談をしてこられた依頼人が、裁判や示談を望んでいるにもかかわらず、特定の弁護士がまだ決まっていない場合には、探偵は普段から交流のある弁護士を、依頼人にご紹介できるのです。実際に弊社では、そのようにご依頼人に弁護士を紹介させていただくことが多々あります。
弁護士と探偵の関係を、もしも恋愛に例えたとしたら、探偵にとって、弁護士は「高値の花」に見えるのかしれません。 国家資格を持ち、日の当たる場所で凛としている弁護士は、調査の現場では常に人目につかぬように行動し、なるべく人の印象に残らぬことが使命である探偵からしてみれば、確かに眩しい存在であることは否めません。
また、探偵にダークなイメージを持つ方にとっては、弁護士と肩を並べようとするなんてことは、「身分を弁えろ」と言われそうでもあります。
しかしながら、万物が「陰陽」のバランスで成り立っているように、表で活躍する弁護士と、裏で暗躍する探偵とが、絶妙なバランスで「持ちつ持たれつ」の関係であることは間違いありません。少なくとも我々探偵には、それだけ有益な仕事をしているという「誇り」があります。
「水魚之交」(すいぎょのまじわり)とは、離れることができない、親密な間柄や交際の例えで、つまり、水と魚のように切っても切れない親しい関係をいうようです。我々としては、弁護士との関係が「水魚之交」(すいぎょのまじわり)であることを信じて、是非これからもお付き合いさせていただきたいと願っております。
一般の皆様や企業様におかれましては、もしも、今お抱えのトラブルに対して「弁護士さんに相談する前に、ある程度の証拠を入手したい」と思われた場合に、弁護士の皆様におかれましては、お抱えの案件の証拠収集、公示送達の確認など外部にご依頼される場合には、是非とも、弊社にお手伝いさせていただけたらと存じます。
お困りごとは、JR総武線「東中野駅」東口徒歩1分。
創業75年の「株式会社児玉総合情報事務所」まで、ご相談いただけましたら幸いでございます。
株式会社児玉総合情報事務所
代表取締役 金澤秀昇
https://kodama-group.jp/
2024年10月24日執筆
〈注〉
執筆日現在の法令等をもとに執筆しており、その後の法令等の変更には対応しておりません。